東京都新宿区高田馬場の相談しやすい税理士 決算・月次顧問・相続など

03-6380-3631
お問い合わせ

column

コラム(月1更新)

  1. HOME
  2. コラム一覧
  3. 2026年のコラム

令和8年の税制改正で教育資金贈与が終了へ

令和8年の税制改正で、

教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置が2026年3月31日に終了いたしました。

一方で、贈与税の非課税制度がすべてなくなるわけではありません。

結婚・子育て資金の贈与や住宅取得等資金の贈与など、今なお活用できる制度は残っています。

本稿では、代わりに検討したい2つの非課税制度を整理します。

 

1.結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置

・18歳以上50歳未満の子・孫が対象

・最大1,000万円まで非課税(結婚関連費用は300万円が上限)

・対象となる支出:挙式費用、新居の家賃・敷金、引越費用、不妊治療・妊婦健診費用、出産費用、子の医療費・保育料 など

・金融機関の専用口座を通じて管理し、領収書等で使途を証明する点は教育資金贈与と同様

・受贈者が50歳に達した時点で使い残しがあれば贈与税が課税される

 

教育資金に比べて非課税枠は小さいものの、

結婚から出産・育児までの実費を幅広くカバーできるのが特徴です。

教育資金贈与の終了によって、今後は「資産移転をしたい祖父母世代」の受け皿として、

この制度の活用が高まる可能性があります。

 

2.住宅取得等資金の贈与税の非課税措置

もう一つ、根強い人気があるのが住宅取得等資金の贈与です。

こちらは贈与を受けた年の翌年3月15日までに

住宅の新築・取得・増改築等に充てることを条件とするシンプルな制度です。

 

・直系尊属(父母・祖父母)から18歳以上の子・孫への贈与が対象

・省エネ等住宅であれば1,000万円、それ以外の住宅は500万円まで非課税(非課税枠は年度ごとの改正で変動するため確認が必要です。)

・暦年贈与の基礎控除(110万円)や相続時精算課税制度と併用可能

・口座管理や領収書提出の手間がなく、住宅取得のタイミングで一度に贈与・使用できる

 

教育資金贈与や結婚・子育て資金贈与のような「口座管理」の手間がなく、

マイホーム取得という具体的なライフイベントに直結しやすいことから、

実務上もっとも利用されてきた非課税制度の一つです。

 

3.まとめ

教育資金の一括贈与が終了しても、贈与そのものができなくなるわけではありません。

暦年贈与の基礎控除(年110万円)を使って教育費を都度贈与する、

あるいは扶養義務者間の教育費・生活費の贈与(そもそも贈与税の対象外)を活用するなど、

代替手段は複数あります。

その上で、結婚・子育てや住宅取得という具体的なライフイベントを控えているご家庭であれば、

結婚・子育て資金贈与や住宅取得等資金贈与は今後も有効にご活用いただける制度といえます。

特に住宅取得等資金贈与については、口座管理の手間がかからない点や、

相続時精算課税制度と併用することで得られるメリットも期待できることから、

資産承継の一つの選択肢として、引き続きご検討いただく価値があるかと存じます。

制度の適用期限・非課税枠は税制改正のたびに変動しますので、贈与を検討されている方はご相談ください。

 

参考

「国税庁 No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4508.htm

 

「国税庁 No.4511 直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4511.htm