コラム(月1更新)
昨年末に決定した2025年税制改正大綱で、いわゆる103万円の壁と呼ばれるものが123万円に引き上げられることが明記されました。
学生時代のアルバイト時に両親から「くれぐれも超えるなよ」と、釘を刺されたことが随分と昔の話のようにも感じます。
「○○円の壁」というものについてはメディア等ではよく耳にする言葉かもしれませんが、実際のところ何なのか?と思われる方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は変わることが予想される103万円及び123万円の壁についてお話いたします。
大きく分けて3つの壁が存在します。
前述の税制改正大綱では①の壁についての引き上げがなされる予定です。
~2019年まで…基礎控除38万円+給与所得控除65万円=103万円
基礎控除とは…基本的には誰もが受けられる控除
給与所得控除とは…会社員等の給与収入がある方が受けられる控除
※いずれも年間所得2500万円を超える方以外が受けられるものになります。
2020年~2024年…基礎控除48万円+給与所得控除55万円=103万
金額自体は変わり無しですが、実は内訳が若干変わっております。
あくまで予定ですが、2025年からは下記の通りになる見込みです。
基礎控除58万円+給与所得控除65万円=123万(予定)
16~22歳のお子さんがいらっしゃる家庭及びそのお子さんに恩恵があります。
特に19歳~22歳のお子さんの場合は「特定扶養親族」と呼ばれる扶養区分になり、新設される予定の「特定親族特別控除」という制度を活用できるため尚のこと控除が大きくなります。
※16~18歳のお子さんは「一般」と呼ばれる扶養区分になります。
これらを機に、コミュニケーションの一環としてどのような働き方が家族全員にとってベストなのかを話し合うのも良いかもしれませんね。
追記:一部報道では150万円を上限に引き上げるよう調整に入ったとのことです。
今後の動向について引き続き注視してまいります。
アイエクシード税理士法人 杉