コラム(月1更新)
桃の節句も迫り、日ごとに春めいてまいりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は「働き方改革」について、今春からの改正ポイントをご紹介いたします。
まずは「働き方改革」のあらましから。
この取り組みは多様な働き方の実現を目的としており、2019年より順に施行されています。フレックスタイム制の拡充や高度プロフェッショナル制度、勤務間インターバル制度など、その内容は多岐にわたりますが、ここでは割愛させていただきます。
今回はそれら取り組みの中より、「割増賃金率の引き上げ」について詳述いたします。
今現在日本では月60時間を超える時間外労働に対し、賃金を割り増すことが義務付けられています。割増率は企業の規模によって異なり、大企業か中小企業※かで区分されております。
(※中小企業の該当要件がございます。詳しくは参照サイトをご覧ください。)
この時間外労働にかかる割増率が今回の改正ポイントです。
2023年3月31日までは、大企業:5割、中小企業:2割5分の割増賃金率でしたが、
今春4月1日より、大企業:5割(変更なし)、中小企業:5割となります。
ではこの改正に対し、企業はどうするべきでしょうか? 対応としては大きく二つ。
①時間外労働が月60時間を越えないようにする
まずは自社の勤務体制を見直し、時間外労働時間を月60時間未満へ抑えます。業務過程の改善や休暇取得の推奨、ノー残業デーの実施などが考えられます。
②時間外労働が月60時間を越えてしまった場合へ備えておく
超過時の5割増し支給へ向けて、就業規則や賃金既定の見直しが必要な場合があります。
いずれの場合においても、各社の状況に合わせた対応が求められます。
知らずに支出が膨れてしまう前に、今一度業務環境を整える必要があるのかもしれません。
今回の内容が少しでもお役に立てば幸いでございます。
参照:厚生労働省ホームページ 周知パンフレット
https://www.mhlw.go.jp/content/000930914.pdf