コラム(月1更新)
夏、本番8月になりました。 毎日暑いですが皆さまはいかがお過ごしでしょうか。 今回は「社会保険の算定基礎届の提出」についてお話したいと思います。 算定基礎届の書類を6月頃にご覧いただいた方も多いかと思います。
「社会保険の算定基礎届の提出」は年に一度行う定例業務の一つになり、毎月の給与から徴収される社会保険料を計算するために必要となる手続きです。
社会保険には「標準報酬月額」というものがあり、これに基づいて保険料が決まります。標準報酬月額は厚生年金保険の場合、1等級(8万8千円)から31等級(62万円)となり、その等級によって保険料が決められています。月月報酬が高いほど社会保険料や健康保険料、厚生年金保険料は高い金額となります。なお、どの等級を適用するかは毎月の給与に応じて変動するのではなく、入社時や提示改訂の際に届出をして一年間の等級を決めます。その届出が「算定基礎届」になります。
算定基礎届には7/1現在におけるすべての被保険者と70歳以上の被用者に対し4~6月の間に支払った賃金を記載し、この期間の平均を一人一人の標準報酬月額とします。ここでご注意点頂きたいが何点かあります。まず届出に記入する金額ですが、支払った賃金ですので実際に支払われた金額となります。3月分の給与でも支払いが4月ならば含まれます。逆に6月分の給与でも7月に支払われたものならば含まれません。また残業代や通勤手当は含まれます。そして対象となる期間の支払基礎日数は原則17日以上である必要があります。もし16日以下の場合はその月は計算に含まれません。
一定の期間の支払われた賃金の金額を計算に使用するので、もしこの期間が繁忙期の会社の方は心配になりますよね。でも大丈夫です。そのような場合は年間の平均も出して2等級以上の差がある場合は届出をすれば年間の賃金平均の方で等級が決まります。 また昇給や降給があった場合も一定の条件を満たせば、社会保険の随時改定といいますがその手続きをすれば等級の変更も可能となります。
算定基礎届で決まった標準報酬月額は、9月から翌年の8月まで適用され、それに基づいて社会保険などが決定されます。
いかがでしょうか。わかりにくい説明だったかもしれませんが少しでもご理解頂ければ幸いでございます。今後もアイエクシード税理士法人を宜しくお願い致します。
アイエクシード税理士法人 及川